内視鏡看護師だからこそ必要な「薬剤」の知識

内視鏡看護師だからこそ必要な「薬剤」の知識

看護師として働く皆さんなら思い当たる節はあるかと思いますが、インシデントで多いのは何ですか?「薬剤」に関するインシデントは多くありませんか?

内視鏡室で使われる薬は病棟や外来などとは違うの?どんな特殊な薬剤を扱ったりするの?

内視鏡室だからこそ注意すべきことは?病院薬剤師の関わりは?など知っておいて損はない内視鏡室の「薬剤」についてご説明します。

前処置で使われる薬剤や、確認すべき薬剤について

内視鏡室で使われる薬は病棟や外来などと違うの?と思われる方もいらしゃると思います。もちろん病棟・外来でも目にする薬も多くあります。

  1. キシロカイン
  2. 腸管洗浄剤(ニフレック、マグコロールP、ビジクリア)
  3. グリセリン浣腸
  4. 抗凝固剤・抗血小板薬の内服の有無、休薬期間の確認
  5. 鎮痙剤(ブスコパン、グルカゴン)

キシロカイン

鼻や咽頭の麻酔時に使用します。キシロカインは劇薬で他の医薬品等と区別し保管・陳列する必要があります。

キシロカインアレルギーのある患者さんには禁忌です。

腸管洗浄剤(ニフレック、マグコロールP、ビジクリア)

大腸内視鏡検査の前処置に使用しますが、ただ飲んでもらえばいいという訳ではありません。ニフレックは腸管内圧上昇による穿孔や腸閉塞を起こすことがあり、過去には死亡例もあります。

基本的には院内で医療者の目の届く範囲で内服してもらうのが安全です。最近では錠剤タイプのビジクリアなどもあります。

グリセリン浣腸

同日にCT大腸検査がある場合、グリセリン浣腸を行うと造影剤をはじいて検査ができなくなるので使用してはいけません。

抗凝固剤・抗血小板薬の内服の有無、休薬期間の確認

内視鏡検査・治療では、生検やポリペクトミーなどの出血を伴う処置を行うことが多々あります。この抗凝固剤・抗血小板薬の種類とそれぞれの休薬期間などを覚える必要があります。

有名な抗凝固剤(ワーファリン)や抗血小板薬(バイアスピリン、バファリン、パナルジン)はすぐに分かるかと思います。しかし、整形外科などで処方されるオパルモンなどは見落とされがちです。

どの施設でも掲示物や問診票などで十分な対策はされていると思いますが、最終的なセーフティーネットは看護師の知識による部分もあります。

また内視鏡ガイドラインも日々見直されていますので最新の情報をチェックするのも大切ですね。

鎮痙剤(ブスコパン、グルカゴン)

ブスコパンは前立腺肥大症や緑内障などの患者さんには禁忌です。またブスコパンが禁忌の患者さんにはグルカゴンを使用しますが、このグルカゴンも褐色細胞腫の患者さんには禁忌です。

加えて、大規模施設では一日でCTや核医学検査など一度に受ける場合があります。同日にPET検査がある場合は、糖の摂取は厳禁なのでグルカゴンも投与できません。

検査・治療で使われる特殊な薬剤について

つぎに、内視鏡検査で使われる特殊な薬剤にはどんなものがあるの?どんな管理が必要なの?などについてご説明します。

色素剤

診断のために様々な色素を散布します。病変の認識・範囲の確定・深達度の評価のために非常に有効な方法です。

  1. インジゴカルミン
  2. ルゴール
  3. デトキソール
  4. ホルマリン

インジゴカルミン

最も使われる色素剤で、身体に無害です。検査後に尿として排出されるので、患者さんが驚かれないように説明しておきます。

ルゴール

食道の精査に使用します。色自体は赤褐色で、病変部は染まらないため白く浮き上がって見えます。

このルゴールはヨードを含むため刺激が強く検査後胸が焼けるような痛みを訴えられますが、半日ほどで治まります。

デトキソール

ルゴールを洗い流す中和剤です。

ホルマリン

生検などの組織の固定に使用されます。劇物に指定されており、他の薬品と分けて鍵のかかる保管庫での保管が義務づけられています。

2015年には内視鏡検査時にホルマリン誤投与という事例が発生しています。

内視鏡室で日常的に使われる危険な薬剤について

近年内視鏡室では麻酔科医のいない状況下で、長時間の鎮静を必要とする手術・処置を頻繁に行うようになりました。

内視鏡室だからこそ注意すべきことは何?知っておくべきことは何?と思われる方にご説明します。

  1. 鎮静剤(セルシン、ミダゾラム、プロポフォール)
  2. 鎮痛剤(ペンタジン、オピスタン)
  3. 拮抗剤(アネキセート、ナロキソン塩酸塩)

鎮静剤(セルシン、ミダゾラム、プロポフォール)

使用目的

①小児や嘔吐反射が強い若年者の場合

②患者さんが鎮静を望む場合

③大腸内視鏡で癒着などにより疼痛が強いと予測される場合

④手術、特殊検査(EUS、ERCP、気管支鏡など)で長時間に及ぶと予測される場合

  1. 外来患者
  2. 入院患者
  3. 全身麻酔と鎮静

外来患者

自身で運転するもの(車、バイク、自転車)に乗らないという約束の上で使用します。他院ですが、約束を破り車を運転し交通事故を起こしてしまった事例もあります。

入院患者

医師は手技に没頭すると、鎮静中の患者さんのモニタリング・管理は看護師が行う状況も出てきます。

全身麻酔と鎮静

「全身麻酔」と「鎮静」は使う薬は同じです。投与量の違いだけで、鎮静目的でも量が多ければ呼吸中枢の麻痺なども起こします。

あくまでも内視鏡の鎮静剤は「少し強い睡眠薬」ではなく、「呼吸停止を招く危険な薬」だと肝に銘じる必要があります。

鎮痛剤(ペンタジン、オピスタン)

疼痛が強い場合はペンタジンや麻薬であるオピスタンも使用することがあります。しかし、鎮静剤との併用時は呼吸抑制を起こしやすいので注意が必要です。

拮抗剤(アネキセート、ナロキソン塩酸塩)

鎮静剤、鎮痛剤による強い呼吸抑制等が生じた場合に投与します。

病院薬剤師の関わりについて

内視鏡室では施錠管理の必要な向精神薬や劇薬を多く使用し、その日常的な管理は主に看護師が担います。

私が勤務していた施設では薬剤部によるラウンドが数ヶ月に一度あり、管理・サポート体制が整っていました。

まとめ

いかがでしたか?このように内視鏡の看護師には幅広い「薬剤」知識が必要となります。

一見大変そうに見えるこれらの薬剤に対しての勉強も、教育体制の整った施設であれば、きちんとマニュアル化されています。

内視鏡の看護師としてステップアップしたいと思われる方は、勤務する施設選びが非常に重要です。

個人で情報取集が難しい場合は看護師転職サイトのコンサルトさんに相談すると効率的に自分にあった施設を選ぶことができます。

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