保健師の向き不向き…向いてないと思ったら、行動変容は自分から
更新:2023/03/30
[保健師]保健師は看護職の中でも人気ですよね。
みなさんの中にも保健師の働き方がいいなぁと思い転職を考えている方もいるかもしれません。
でもいざネットなどで求人を探して仕事内容や募集先のコメントを見て、「あれ?私保健師の仕事できるかな?」「保健師に向いてるのかな…?」と立ち止まっていませんか?
私も自分で何となくどんな求人があるかな~と調べ始めた頃そうでした。
転職したらできるだけ長く働きたいですよね。
それには向き不向きをきちんと理解したうえで転職活動したいと思うのは当然です!
今回は実際に保健師に転職してみて私が感じた、保健師の向き不向きをお伝えしたいと思います。
保健師に向いていると思う人
- 傾聴が得意な人(空気が読める人)
- 危機管理能力が高い人(危険予測、先見性がある人)
- 観察力が高い人
- 自己管理できる人(スケジュール管理や体調管理など)
- 根気強い人(結果をすぐに求めない)
- メンタルの強い人
傾聴が得意な人(空気が読める人)
傾聴は看護職全般に必要とされます。ただし保健師の場合は特に対象者さんの話を「聴く」力が必要です。
保健師の対象は病気の人だけではありません。
本人が医療的サポートの必要性を感じていない場合でも、世間話から悪習慣や病気の早期発見・受診勧奨なども行います。
相槌、アイコンタクト、若干前のめりで聞く姿勢など、考えや思いを自然に出せるよう傾聴のスキルが必要です。
コミュニケーション能力の高さや、その場の空気を読んで会話をうまく誘導したりもします。
これは地方だけかもしれませんが、対象者さんで年配の方などは多少その地方の方言を取り入れた方が話が引き出しやすいです。
もちろん基本は丁寧語でお話ししますが、相槌など話を聞いていますよというリアクションをする際に取り入れると効果的です。
方言は相手の気持ちの緊張をとったり、ニュアンスを柔らかくしたり関係構築に使えます。
都会でももし出身地が同じだったり方言が分かれば取り入れるのもひとつの工夫だと思います。
危機管理能力が高い人(危険予測、先見性がある人)
保健師は、健診結果などの検査数値だけでなく、その人の今後の生活状況の変化なども考慮して危険予測できなければなりません。
特定保健指導で引っかかった対象者さんに指導する場合でいうと、今後の仕事・私生活の大きな変化が無いか、家族のサポートが得られる状況かなどの情報も得る必要があります。
例えば大きなプロジェクトを任され残業が増えそう、数か月後から単身赴任の予定がある、引っ越しを控えている、お子さんの受験などで奥さんのサポートが得にくいなどです。
対象者さんには生活があります。指導を行ったその日だけでなく、その後もその人の生活は続いていきます。
大きな変化がある場合、自覚症状が無い段階ならなおさら大きな変化を優先してしまうのは当然です。
共感・理解を示しつつも、そうやって健診結果を見て見ぬふりをしたらどうなるか予測し、対象者さんを指導していく力が必要です。
観察力が高い人
対象者さんの性格やタイプを判断し、その人にあった指導・対応を行っていきます。
電話やメールのやり取りで、せっかちなタイプの人や神経質なタイプの人、受け身な人、適当な人などある程度分かります。
ただ世間話や型通りの指導をするだけでは相手の行動変容まで持っていくことはできません。
丁寧な物腰でも言葉の端々から指導に消極的だな、時計・スマホばかり気にしているななど対象者さんの態度から今後の行動変容への期待度を推測したりします。
また顔色や爪の状態などからさりげなく全身状態を観察したり、足を揺する癖や髪の毛の不自然な脱毛部位(抜毛症・円形脱毛症の疑い)が無いかなど精神状態の観察もします。
そういった小さな気づきから対象者さんに話を聞いたりすると指導に有益な情報を得ることができたり信頼関係を築けます。
自己管理できる人(スケジュール管理や体調管理など)
保健師は自分でスケジュール管理を求められます。対象者さんとのアポイントメントの変更・管理なども直接自分で行います。
そのため、自分のデスクワーク(報告書や書類作成)と面談などの実務のバランスをうまく調整する必要があります。
また、保健師は対象者さんに予防医療的指導を行います。その保健師自身が太っていたり自己管理できていないと説得力がありません。
体重・体型維持はもちろん心身の体調管理もできなければ、対象者さんから信頼も得にくいです。
根気強い人(結果をすぐに求めない)
保健師の仕事は結果がすぐに出るものではありません。企業の場合は過去3年の健診結果の推移や、メンタルヘルスケアの場合はさらに目にみえる改善結果を得るのは難しいです。
行政の場合はさらに5年、10年など長期スパンで取り組むこともあります。
地道に目標に向けて向かっていってるんだというブレない意識を保ちながら仕事を続ける根気強さも必要です。
メンタルの強い人
なかには威圧的な対象者さんもいます。
私も実際「繫忙期に迷惑だ」や「会社に言われたから(特定保健指導を)受けてやる」「貴重な時間を30分も取るだけの指導があんたにできるのか?」などなどいろいろ言われました。
看護師や助産師をされている方も、いろいろな患者さんがいて似たような経験をされたことはあると思います。
保健師も例外ではありません。ただ保健師の場合相手が体調面で困って来たわけではないので、横柄な態度を取られることが看護師時代より多い気がします。
対象者さんのための保健指導なのに、なぜか保健師が一旦へりくだってやっと面談にこぎつけるなどよくあります。
そもそも企業の場合など対象者さんが40~50代の管理職など役職についている方が多いので、普段部下を指導する立場の方々です。
それが専門外とはいえ保健師に指導されるのがプライドが許せないという心情や、実際は不安で仕方ないのにそういう態度しか取れない方などいらっしゃいます。
行政の場合も高齢者への健康教室など担当する際、自分の子どもや下手したら孫の世代の保健師から指導されるのです。
なかなか素直に指導を受け入れられない方も対応しなければなりません。
対象者さんの表面的な言動に振り回されないメンタルの強さも必要です。
向いてないかも?こんな人は少し考えた方がいいかもしれません…
- そもそも人と話すのが苦手…
- 与えられた仕事だけをこなしたいタイプ
- 電話が苦手…
そもそも人と話すのが苦手…
看護学校時代でもいろんなタイプの同期がいました。
なかには実習中のベッドサイドでの問診が苦痛で仕方ないという友人もいました。
そもそも人と話すのが苦手で医療的処置を淡々とこなしていく方が、性格にあっているという人もいると思います。
職場にもよりますが基本的に保健師は相談業務がメインになります。
人と話すのが苦手な方は保健師に転職後、仕事が苦痛に感じるかもしれません。
与えられた仕事だけをこなしたいタイプ
保健師は企業にしても行政や学校にしても、対象者さんの健康増進・疾病予防のために問題提起、計画立案などを自ら行っていかなければなりません。
それには医療的知識だけでなく、企画を通す知識・パソコンスキルなども必要でマルチな能力が求められます。
電話が苦手…
正直私も電話は苦手です…。特に私は企業保健師だったので、ビジネスマナーに沿った電話表現や対応に自信がありませんでした。
さらに顔の見えない相手と言葉だけでやり取りをするのに気疲れすることもありました。
自分は変えれます!
多くの対象者さんは保健師と関わることのメリットを具体的に分かっていません。
「看護師さんは病院で注射や説明をしてくれるけど、保健師さんはただお話しするだけでしょ?」と言われたことがあります。
今ではそういう対象者さんほどやりがいがあるなぁと思います。
医療的判断、医療的知識が無かったばかりに治療のベストタイミングを逃してしまことは多々あります。
知識とコミュニケーション能力を活かして、対象者さんを守るとてもやりがいのある仕事です。
人を変えるのは本当に大変ですが、自分は変えれます!
向き不向きに不安があっても挑戦してみる価値はあります。
看護師になったばかりのころ採血ひとつで手が震えていました。採血に苦手意識がありましたが、練習すればするほど勉強すればするほど苦手が得意になっていきました。
向いてないかもと保健師を諦める前に、自分を保健師向きに変えることは努力次第でできます。
まとめ
いかがでしたか?保健師という仕事の特徴から、向き不向きが出てくるのは当然だと思います。
私も記事を書いていて自分自身向き不向きどちらの要素もあるなぁと思いました。
だからこそ向いてないかもとすぐに諦めたり、避けたりするのではなく新しい自分にチャレンジするのも良いと思います。
新しい仕事を通して新しい自分を見つけることができるかもしれません。
そんな時にサポートしてくれるのが、保健師求人に強い看護師転職サイトのスタッフさんです。
自分ひとりで早期に判断せずに、まずは興味を持った段階でスタッフさんに相談してみてからでも良いのでは?と思います。
ぜひ少しでも保健師に興味を持たれている方は、スタッフさんに相談してみてくださいね。
万が一に備え、看護師転職サイトに登録しておきましょう!
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