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なかなか聞けない内視鏡の看護師の具体的な仕事内容を知りたい方へ

更新:2023/04/18

[内視鏡]

内視鏡の看護師の具体的な仕事内容

内視鏡の看護師に興味を持っていても、具体的な仕事内容までは知らない方も多いのではないでしょうか。学生時代の看護実習でもオペ室は見学・シャドーイングしますが、内視鏡室まで行うことはほとんど無いと思います。

経験者に聞くのが一番ですが、知り合いにいなければなかなか情報を得ることができません。今回は一例として、特定機能病院(400床以上)の内視鏡室に勤務していた看護師がその仕事内容についてお伝えします。

検査前の準備

大規模施設になると、内視鏡の検査・治療は一日に平均50件程度、多い日では80件にのぼります。この検査数を安全に時間内に終えるために、看護師が円滑に準備を行う必要があり重要な仕事内容です。

大まかに午前中は上部内視鏡(スクリーニングのみであれば、検査時間は10~15分程度です)、午後は下部内視鏡(1例あたり30~40分はかかります)やESDなどの治療を行うことが多いです。

情報収集、カンファレンス、申し送り

疾患上注意すべきものがある患者さん、薬の禁忌がある、前回の検査でトラブルがあった、内視鏡以外の検査の兼ね合いで注意すべき点があるなどを内視鏡室の看護師で朝の申し送りをします。

準備

検査薬(消泡剤、腸管洗浄剤、色素剤)などの準備、スコープや機器の準備、セッティング、検査に付随するものの用意など。

問診

内視鏡の看護師は短時間の関わりで患者さんの検査・治療に必要な情報を確実に収集しなければなりません。情報収集は検査・治療の土台となるので内視鏡の看護師の仕事内容の中でも重要なものです。

確認すべき項目は絶食時間の確認、開腹手術歴(下部内視鏡では癒着を予測することは重要なので)、抗凝固剤の内服有無・休薬確認、キシロカインアレルギーの有無、外来患者さんは公共交通機関で来院しているかなどです。

そしてその中から患者さんをよく観察し、ニーズを聞きながら安心安全に検査・治療を受けれるように個別に説明や提案を行っていきます。いわばコーディネーターのようですね。

例えば、嚥下反射が強く経鼻内視鏡を希望している患者さんに対しては、経鼻内視鏡だと細く苦痛は少ないがカメラも小さいのでより詳細に観察できない、生検は可能だが採取量がごく少量になってしまう(場合によっては再検査になる)などのデメリットも説明し、セデーション+普通の胃カメラの選択肢はどうかなど検査の方針を一緒に決めていきます。

必要時ルート確保

セデーションが必要な患者さんは急変時に備えて基本ルート確保します。麻痺や乳がんの患側、透析手術前で点滴をしてはいけない腕があるなどルート確保ひとつでも注意すべき点は多くあります。

前処置

経鼻内視鏡の場合は鼻の麻酔、通常の上部内視鏡の場合は咽頭麻酔、下部内視鏡の場合は腸管洗浄などを行います。また、気管支鏡の前処置(咽頭麻酔)は呼吸器科の医師が行い、看護師は介助にまわります。

検査台での患者さんの準備

上部内視鏡の場合、エプロン・膿盆・マウスピース(唾液で落ちないようにテープで固定)を付け、体位を整えます。

下部内視鏡の場合、検査着に着替えてもらい検査台に移動し体位を整えます。

気管支鏡の場合、透視台に上がってもらい、SpO2を装着し、薬剤が目に入らないようにアイマスクをし、マウスピースを固定します。

検査中の業務

検査介助

スコープ挿入時の補助

上部内視鏡の場合軽く下顎挙上しスコープが入れやすいように保持します。スコープ挿入後は顎を自然な位置に戻します。下部内視鏡の場合、癒着などで挿入困難な事例があり、用手圧迫を行い挿入しやすいように補助します。

生検介助

経鼻内視鏡、上部内視鏡、下部内視鏡で行います。経鼻内視鏡はスコープ径も細いのでその分生検鉗子も細く、さらに針が付いていないため組織を捉えるのが難しいです。通常の上下部内視鏡の生検鉗子で慣れてきたら経鼻内視鏡の生検介助もチャレンジするといいでしょう。

経鼻内視鏡は苦痛が少ないため、人間ドックなどを行っている施設では毎日実施されています。

検体管理

生検により採取した検体の管理を行います。生検鉗子で採取した検体はすぐにホルマリンにつけ固定しますが、瓶を何個使用したか、時には1瓶に2検体入れる場合もあるので医師に確認しながら適切に行います。

そして生検鉗子だけでなくポリペクトミー時に使用するトラップと呼ばれる筒状の回収容器もあります。検体をすべて回収し終えたか確認後に洗浄に出すようにします。

また、検体を浸す薬剤はホルマリンだけではなく、ピロリ菌の試薬に入れる場合もあります。検体管理は診断結果に大きく影響を及ぼすため重要な仕事内容のひとつです。

機器、機材の準備

まれに検査途中で予定外のNBI(拡大内視鏡)、EUS(超音波内視鏡)などを行うので迅速に機材の準備をします。

患者さんの管理

セデーション中は血圧・SpO2などのモニターの管理、下部内視鏡時の体位変換を行います。

また、セデーションで意識がない場合、口腔内の唾液を吸引し誤嚥を防ぎます。

検査終了後の業務

患者さんの介助

上部内視鏡の場合、唾液等を拭き取ったり、セデーション時は吸引したりします。下部内視鏡の場合、臀部を清拭し必要時更衣を手伝います。

また、上部内視鏡の場合は咽頭麻酔が切れてから飲食する、生検時は1~2時間空けて飲食する(生検後の絶食時間のエビデンスは明確になく施設の方針によって様々です)などの注意点を説明します。

スコープ、機材の片付け

感染対策から、早めにスコープを片付け洗浄に回します。使用した機材なども基本は患者さん毎に破棄します。また施設によっては洗浄員さんがいない場合もあり、看護師がスコープの洗浄を行う場合もあります。

また次の検査のためにスコープを機械洗浄にかける順番(洗浄機にもよりますが15~20分程度かかります)なども考え、スムーズに検査が進むようにするのも内視鏡の看護師の仕事内容です。

セデーション後の看護

セデーション後はリカバリー室などで1時間程度休んでもらいます。安静解除の基準として、30秒目を閉じてふらつきが無いか確認する施設もあります。

まとめ

いかがでしたか?内視鏡の看護師の仕事内容の基本は前述したとおりです。もちろんこれに付随して患者さんごと、検査・治療ごとに覚えること、臨機応変に対応しなければならないことは出てきます。

また、内視鏡の看護師の仕事内容は施設によっても大きく異なります。大規模施設で様々な経験を積むか、クリニック等でゆっくり勉強しながら経験を積むかなども就職先を選ぶ上で非常に重要な項目です。

自分自身で選ぶのが難しい場合は、看護師転職サイトのコンサルトさんに相談すると良いでしょう。あなたの考えと施設の仕事内容をマッチングする手助けをしてくれます。

あなたにとって最適な内視鏡の看護師への一歩をサポートしてくれるでしょう。

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執筆者情報

ナースの非常口編集部
ナースの非常口編集部
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