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あなたに今知って欲しい、ニーズが高まる「消化器内視鏡技師」資格とは?

更新:2023/04/11

[内視鏡]

ニーズが高まる「消化器内視鏡技師」資格とは

内視鏡の看護師に関心のある方なら、「消化器内視鏡技師」資格を耳にしたことがあるかと思います。

どうして必要なの?具体的にはどんな資格なの?資格を取るのは大変?その資格を取るとどんなメリットがあるの?

など私も資格を取るまでにいろんな疑問や不安を抱いていました。これから消化器内視鏡技師について知りたい、目指したいあなたに実際に消化器内視鏡技師資格を持つ看護師がお答えします!

内視鏡診療のニーズの高まり

日本人の死因第一位は「癌(悪性新生物)」です。そして癌の早期発見、早期治療のため内視鏡による検査・治療は飛躍的に進歩してきました。しかし、その進歩に追いついていない問題があります。

それは、医師と連携をはかり、患者さんが安全に検査・治療を受けるための専門スタッフ、つまり「消化器内視鏡技師」の不足という問題です。

内視鏡診療は日々新しい機械や治療法が導入され、世界的にも発展している分野です。その分、機械や治療法についてより専門的な高度な知識、豊富な経験を持つスタッフが必要となっています。

そして、今後も内視鏡診療の発展とともに、専門スタッフ「消化器内視鏡技師」のニーズは高まっていくと思われます。

では実際に消化器内視鏡技師とはどんな資格なのか?

  1. 現在は国家資格ではなく学会認定資格
  2. 資格の種類について
  3. どんな業務をするの?

現在は国家資格ではなく学会認定資格

現在の消化器内視鏡技師資格は学会認定資格ですが、日本消化器内視鏡技師会では国家認定推進委員会により国家資格認定を目指し厚労省に働きかけを行っています。

医師側の消化器内視鏡学会もこの働きを推進しており、消化器内視鏡技師がどれだけ必要とされているかが分かりますね。

資格の種類について

消化器内視鏡技師には、第一種と第二種があります。第一種消化器内視鏡技師の要件は、看護師、臨床検査技師、診療放射線技師、臨床工学技師などの国家資格を持つ者です。

第二種内視鏡技師の要件は、准看護師免許を持つ者です。消化器内視鏡技師は、看護師以外の職種もいるのです。

どんな業務をするの?

消化器内視鏡技師の業務は大きく分けて3つあります。

  1. 患者さんへの処置・説明業務
  2. 内視鏡医が行う検査・治療を介助する業務
  3. スコープや周辺機器の管理業務

患者さんへの処置・説明業務

オリエンテーション、検査手順の説明、前処置、検査・治療中・終了後の介助、リカバリー室での介助、終了後の注意点の説明(生検、セデーション、咽頭麻酔について)など円滑に内視鏡診療が進むように行います。

内視鏡医が行う検査・治療を介助する業務

検査・治療の準備 → 患者さんの年齢(小児や高齢者)や検査・治療の目的、医師の好み(スコープにも硬い、柔らかいなど特徴があります)などにより、準備するスコープや器具も異なります。

検査中の生検 →一見簡単そうですが、組織片が少ないと再検査になったり、検体の管理など重要な業務です。

気管支鏡やERCPなどの特殊検査の介助→透視を使用しますし、スコープなども特殊でより専門的知識が必要な介助です。

粘膜下層剥離術(ESD)、大腸内視鏡ポリープ切除術、EIS(内視鏡的静脈瘤硬化療法)、EVL(内視鏡的静脈瘤結紮術)などの手術の介助→ITナイフなど様々な処置具が必要になり覚えるのも大変で、急変などへの対応力も必要です。

大腸内視鏡時の用手圧迫 →なかなかスコープが挿入できない場合に行いますが、しっかりと解剖を理解しモニター画面から今どのあたりに位置しているかなど判断し的確に押さえる技術・判断力が必要です。

スコープや周辺機器の管理業務

スコープの洗浄・消毒を含めた管理→感染の問題から非常に重要な業務です。内視鏡技師会主催の学会でも「機器取扱い講習会」が必ずあり、資格更新の際に受講証が必要になります。モニターをはじめ周辺機器や処置に必要な機械の事前メンテナンス、管理を

行います。

実際に資格を取るにはどうしたらいいのか?資格を取るのは大変なのでは?どんなメリットがあるの?

  1. 資格を取るにはどうしたらいいの?
  2. 資格を取るのは大変なのでは?どんなメリットがあるの?

資格を取るにはどうしたらいいの?

もちろん認定試験に合格しなければなりませんが、その前に、まず試験を受けるための条件をクリアしなければなりません。その条件は4つあります。

  1. 消化器内視鏡部門で日本消化器内視鏡学会の専門医(非常勤を含む)の指導のもと2年以上勤務をしていること
  2. 規定の講義を修了していること
  3. 所属する施設において同学会専門医の推薦と内視鏡従業者として介護実績の証明を受けていること
  4. 過去5年以内に内視鏡機器取扱講習会または機器取扱セミナーを受講していること

資格を取るのは大変なのでは?どんなメリットがあるの?

資格を取るには最低2年以上の勤務実績が必要で、時間と勉強する内容も多く大変だと思います。

私自身も、毎週の医師の講義や直前の過去問の勉強など確かに大変でした。しかし、それまで曖昧だった知識や自信の無かったことについて勉強できたり、医師に質問できたりとても良いきっかけでした。

資格取得は大変な面もありますが、誰でも取れる資格では無いので、一度取得すれば必ずあなたの「強み」「自信」になります。

内視鏡の分野は「消化器内視鏡技師」資格という明確な目標があります。それは確実にあなたのキャリアアップに繋がります。

まとめ

いかがでしたか?医療は日々高度化・細分化し、切らない手術・予防医療へ進んでいます。

内視鏡診療は、それを実現する医療として今後もニーズが高まる分野です。将来性もあり、これからチャレンジするにはやりがいもある分野です。

私の場合は幸いにも勤務していた施設が、資格取得のサポートが手厚い施設でした。内視鏡専門医も多く講義も非常に内容の濃いもので最短の2年で資格を取得できました。

このように内視鏡技師資格を取得するには、サポート体制が充実している施設や、様々な経験を積める規模の施設、過去の資格取得者の実績など勤務する施設選びが重要です。

しかし、なかなか自分でこのような施設を探すのは難しいと思います。そんな時は看護師転職支援サイトで専門のコンサルタントさんに相談しながら探すと自分にあった施設を選ぶことができ効率的だと思います。

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執筆者情報

ナースの非常口編集部
ナースの非常口編集部
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