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産科の看護師のやりがいは、かけがえのない1つの生命の誕生に携われること。

更新:2023/04/23

[産科]

産科の看護師のやりがいは、かけがえのない1つの生命の誕生に携われること。

みなさんは、自分が生まれた時のことを知っていますか?

また、母親や父親に聞いたことはありますか?

私は、母親から聞いたことがあります。私が初めての子どもだったので、とても印象に残っているようです。

また、母親はお産やお産後に関わった看護師の言葉や行動も覚えていました。

母親は「初めてのお産で、不安なこともあったけど、看護師さんの助言や言葉でたくさん支えられたこともあったのよ」と私に教えてくれました。

出産を経験した母親の言葉は、産婦人科で働く私にとって「こんな関わりのできる産科の看護師になりたい」と強く思うきっかけとなりました。

『その児のお産は、たった一度しかない瞬間なのだ』と常に考え、お産に関わらせていただくことを「看護業務」と思わないよう意識してきました。

その意識づけもあったからなのか、関わる妊婦・褥婦さんの表情や反応が変わってきたのです。

妊婦・褥婦さんの笑顔が増え、児との時間を楽しんでいただけるようになる関わりができてきたのです。

この妊婦・褥婦さんの表情や反応を見た私は、「この仕事(産科 看護師)をやってきて良かった」と『やりがい』を感じるようになりました。

さて、今みなさんは自分のやっていることに『やりがい』を感じているでしょうか?

「看護業務」をただこなしているだけで、患者さんと向き合うこと・・・を忘れてしまうことありませんか?

『看護師なのだから「看護業務」をすれば良い』という考えも間違いではないと思います。

しかし、その考えだけで人と関わる看護師として『やりがい』を感じられるのでしょうか・・・。

私は、心から人と向き合い、看護のできる看護師が一人でも増えると、きっと患者さんたちの気持ちも生活も、より良いものに変化すると思っています。

今回は、私の感じた『産科 看護師のやりがい』についてご紹介したいと思います。

産科 看護師のやりがいは、生命誕生の場で援助ができること。

生命誕生の場、といっても看護師のみなさんの中では、看護実習をしてもなかなか携わることのできない場であったと思います。

それは、必ず決まった時間に行われることではないからですよね。生命の誕生は、母親と児、そしてその状況によって変わってきます。『生命誕生』と『2人の命の危険』の紙一重の場でもあると私は感じます。

ここでは、実際に私が経験した『分娩での関わり』や、私の母親が経験した『分娩』についてお話ししたいと思います。

その中で、看護師の関わりを自身と置き換えてみてください。「産科が自分に合うかもしれない」と感じられるきっかけになるのではないでしょうか。

  1. Aさん 20歳前半 初産(未婚) 正常分娩にて児を出産。
  2. Bさん 20歳前半 初産(既婚) 吸引・クリステル児頭圧出法にて分娩。

Aさん 20歳前半 初産(未婚) 正常分娩にて児を出産。

~Aさんは、妊婦健診の時から未婚で出産するということでスタッフ間で情報を共有していました。正期産の時期、順調に陣痛がきて分娩室へ移動。

分娩時、既婚の方であれば旦那さんにも分娩室に入ってもらい、奥さんを支えていただきます。(希望や状況によって入らない場合もある)

しかし、Aさんは未婚なので私がそばに寄り添い、痛みや疲労で不安定になっているAさんの手を握り「お子さんも一緒に頑張っていますからね。大丈夫ですよ。あと少し。」とずっと声をかけ続けました。

その数十分後、無事出産しました。Aさんは児の元気な産声に涙を流しながら、喜びました。陣痛の始まった時から、ずっと側にいた私も心から嬉しくなりました。

分娩が落ち着き、分娩室内で生まれたばかりの児を抱き、児に声をかけるAさんの近くで、私はAさんと児の経過を見ながら分娩に使用した物品を片づけていました。

すると、Aさんが私に対して「ずっと側にいてくれて、ありがとうございました。心強かったです。今はまだこの子のことでいっぱいいっぱいだけど、いつか次の出産も頑張りたいと思います。」と言いました。

私は『Aさんがこの児の出産を良いものと感じて、次も頑張りたいと思えるような関わりが、私にもできたのだ』と、とても嬉しくなりました。そして、産科 看護時としての自分の考えや行動に対して、自信にもなりました。

このように、産科 看護師にできることは看護をするだけでなく、側に寄り添い声をかけ続けることもスムーズはお産に繋がり、今後の出産への意欲を引き出すことにも繋がるのです。

Bさん 20歳前半 初産(既婚) 吸引・クリステル児頭圧出法にて分娩。

~これは、私の母親の分娩の話です。正期産の時期、順調に陣痛が来て分娩室へ移動。初産の母親は、分娩室で助産師や看護師の掛け声に合わせて、頑張って努責をかけたのですがなかなか生まれず、吸引分娩となりました。

しかし、それでもなかなか私は出てきません。このままでは児(私)の状態も危険だったのでしょう。「お母さん、次が最後ですよ!頑張って一緒にいきみましょう!」と、看護師が自分の体の上に乗って母親のおなかを押し始めました。これが、クリステル児頭圧出法という分娩時の援助方法です。

その看護師のおかげもあって、母親は強い痛みを長時間味わうことなく、また児(私)も良い状態で娩出することができました。

この私の出産に対して、母親自身は『大変なお産』という印象はなく、「看護師さんの言葉やおなかを押してくれたおかげで、すごく早いお産だったの。良かった~。」という印象だったようです。

・・・いえいえ、本当は正常分娩の中のフルコース(難産)なのですよ。母親にそのことを伝えても全く実感ないようでしたが。それほど、看護師の関わりがよかったのでしょうね。

文頭にもお話ししましたが、母親にとってこのような印象だったので「初めてのお産で、不安なこともあったけど、看護師さんの助言や言葉でたくさん支えられたこともあったのよ」と私に教えてくれたのです。

このようにたった一度しかない、その児のお産に携われることは、看護師にとっても重要な看護でもあり、『やりがい』を感じられることでもあるのです。

産科 看護師のやりがいは、心に寄り添うことで心のサポートができること。

妊婦・褥婦さんは気持ちの部分で不安定な時期を過ごしています。ちょっとしたことや、ちょっとした言葉にも敏感になる時期なのです。

そのため、落ち着いた気持ちで生活を送れるよう援助することが産科 看護師にとって必要なことでもあるのです。

ここでも、実際に私が体験した妊婦・褥婦さんとの関わりについてお話ししたいと思います。その中で、あなたが産科 看護師であったら、どのように関わりますか?ぜひ考えながら見てください。

Cさん 30歳前半 初産(既婚) 妊娠中期、切迫早産にて入院中(持続点滴)。

~Cさんは、通常の妊婦健診に来た時に、本人は自覚がないのですが腹部の張り(腹緊)が強くみられ、NSTにて腹緊が強く頻繁に見られたため、急遽入院となりました。(児の状態は良好)

急に入院となったため、入院の準備も気持ちの準備もできないまま病室に入りました。ご家族が入院の準備をして持ってきてくれたため、物品の不足等はなかったのですが、Cさんの気持ちは現状に追いつかないままでした。

医師もCさんとご家族に説明をしたのですが、急な出来事で気持ちの整理もなかなかつかないようでした。そうですよね。Cさん自身は自覚もなく、元気なのですから「なんで入院しないといけないの?」と不安ですよね。

私は、入院時の検温や点滴、書類の記入等をササッと済ませ、入院の説明書を持ってCさんの病室に行きました。Cさんは、やはり不安そうな表情をしていました。そのためCさんが今この状況をどこまで理解しているのか、どのように感じているのか、何が不安なのかということを会話の中で引き出しました。

すると、Cさんは思いを話して少しスッキリした表情でした。しかし、話を聞いただけではCさんの不安を解決することにはなりません。そのため、今のCさんに必要な情報と知識を1つずつ伝えていきました。

もちろん、全てを一気に理解できるわけではありません。その後、検温時や配膳時など訪室した際に「おなかの張りはどうですか?赤ちゃんは動きますか?」など声をかけ、Cさんの言葉や行動から理解できたかどうか確認していきました。

すると、Cさんの不安が徐々に軽減していったのか、少しずつ笑顔が見え始め、児について話すことが増えました。腹緊も経過とともに改善し、退院の目安がついた頃・・・

訪室時、Cさんから急に「お世話になりました。入院と聞いた時は、不安でしたけど・・・ひとつひとつ説明してくれて、安心できました。家でも気を付けて生活したいと思います。次は出産の時にお願いします。」と笑顔で話してくださいました。

Cさんにとって、急な入院は不安な出来事だったと思います。しかし、児にとって必要なことと理解し、必要な対応をCさんが行えたからこそ無事に退院できたのだと思います。

また、私にとってはCさんの言葉から『退院に至るまでに産科 看護師として心のサポートができたのだ』と感じることができました。

いかがですか?みなさんは、このような状況となった妊婦さんにどのように関わりますか?人との関わり方に『正解』はないと思います。大切なのは『その人の心に寄り添うことができるか』ということだと思うのです。

『人』対『人』だからこそ、その人のことを思うことで同じ言葉でも相手への伝わり方が変わってきます。産科の場合、病気を患っている患者さんではなく、健康な人であることから言葉もストレートに伝わり、心のサポートが行いやすいと感じます。

このように産科は、妊婦・褥婦さんの言葉から『やりがい』を感じる現場でもあるのです。

産科 看護師のやりがいは、伝えた説明(指導)が実践という形で目に見えて表れてくること。

産科では、妊婦・褥婦さんに説明(指導)する場面が多くあります。

例えば、妊婦さんの場合は妊娠中の生活の仕方が大切なので、妊婦健診の時だけでなく『母親学級(教室)』という妊婦さんに向けた学習の場もあります。

また、上記Cさんのように切迫早産で入院された妊婦さんに対して、必要な説明(指導)も行います。

褥婦さんに対しては、褥婦さん自身の身体のケアや、児のケアなど、退院に向けて覚えてもらうことがたくさんあります。

このように産科 看護師は、その妊婦・褥婦さんたちに適時説明(指導)を行っていくのです。

私が経験した中で感じたのは伝えた説明(指導)が実践という形で目に見えて表れてくることです。

「・・・どういうこと?」とみなさん思うかもしれません。

産科は先ほどお話ししたように『産科の場合、病気を患っている患者さんではなく、健康な人である』ということ、そして『実践していく内容が多い』ということから、伝えた説明(指導)が目に見えて表れてくるのです。

具体的な例を挙げると・・・

  1. 先ほどご紹介した切迫早産で入院中のCさんの場合
  2. 褥婦の乳房のケアに関する場合
  3. 褥婦の授乳に関する場合
  4. 児の沐浴の場合

先ほどご紹介した切迫早産で入院中のCさんの場合

説明:腹緊がある状態は児に血流がまわらず、児にとって苦しい状態なので安静が必要 → 褥婦が実践する

褥婦の乳房のケアに関する場合

説明:乳房が張った場合は、搾乳もしくは冷やしましょう → 褥婦が実践する

褥婦の授乳に関する場合

説明:児に合わせて、このように授乳すると良いです → 褥婦が実践する

児の沐浴の場合

説明:沐浴して良い状態や手順の説明 → 褥婦が実践する

このように、常に実践があるので、短い時間で成果が目に見えて表れてくることが多いので、説明(指導)する看護師にとっても判断しやすく、「この伝え方で良かったのだ」と自分自身の評価や自信にもつながります。

説明(指導)の機会が多いため、何度も経験することで『やりがい』になるのです。

まとめ

いかがでしたか?

産科 看護師には、他の科でできないような多くの『やりがい』を感じることができます。

生命誕生の場であることから、『生命誕生』と『2人の命の危険』の紙一重の場でもありますが、基本的には笑顔の耐えない場です。

上手くいかないことがあっても、新生児の可愛らしい顔や動きを見ていたら、「よし!また頑張ろう!」と元気をもらいます。私も新人の頃は、多くの新生児に支えられました。新生児の寝顔は、何にも変えられない癒しです!

さて、今の自分を振り返ってみてみなさんは『やりがい』を感じているでしょうか。看護師も人間です。『自分が自分らしくいられる』ということが大切だと私は思います。

みなさんも、産科 看護師の『やりがい』を経験してみませんか?産科の部署でも良いですし、産科専門のクリニックであれば、さらにアットホームで明るい現場が多いです。

ぜひ、産科 看護師を検討してみてはいかがでしょうか。

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執筆者情報

ナースの非常口編集部
ナースの非常口編集部
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