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産科の看護師の志望動機は、どんなことにすれば良いの?

更新:2023/04/11

[産科]

産科の看護師の志望動機は、どんなことにすれば良いの?

あなたは、産科にどのようなイメージをお持ちですか?

「命の誕生の場」、「かわいい赤ちゃんがいっぱい」、「女性ばかりの科」などのイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。

そして、産科の看護師に対しては「命の誕生をサポートする」、「お母さんたちのサポート」というようなイメージではないでしょうか。

実際にこのようなイメージから、志望動機を見い出す方が多いようです。

今回は、産科を希望した私の経験談や友人のケースを元に志望動機についてご紹介したいと思います。

産科の看護師の志望動機=生命の誕生の瞬間に立ち会いたい。

みなさん、色々な思いを持って看護師を志してきた看護学生時代。看護の勉強や看護の実習を経験していく中で、「このような科に入りたい」と考えたことを覚えていますか?

「まずは、経験を積むために総合病院で腕を磨きたい」、「手術に興味がある。オペ室の看護師になりたい」など色んな考えがあったと思います。

私の場合は、看護学生のころから「かわいい赤ちゃん達のいる、笑顔溢れる産科に行きたい」と思っていました。

私のケース

私は、看護学生のころから産科を希望していた理由としては3つ。

  1. 赤ちゃん、子どもが好き
  2. 自分自身も女性であり、今後出産を経験する立場であることから産科に興味がある
  3. 生命の誕生の場に携わりたい

以上の理由から、看護学生のころから産科に興味がありました。

しかし、産科は想像のなかなかできない科でもあり、実際に実習を経験して「あの言葉の意味は、こういうことだったのか」と、ただただ暗記していた産科の知識が、根拠の理解に繋がったことを覚えています。

このような経験をして、私は看護師免許取得後、看護学生のころからずっと希望していた産科に行くことができました。最初から希望した科に行けるなんて、幸せなことだったと思います。

Aさんのケース(他の病院に勤務していた方)

脳神経外科や循環器、内科、外科・・・など多くの科では治療が必要となります。身体の状態が良くないから、病院に行く。治療が必要だから、入院する。この流れは病院では当たり前のことですよね。このAさんも、このような他の病院に勤務していました。

しかしある時・・・「治療目的の病院・病棟で勤務することがきつい」「人の死に直面するのが辛い」と強く感じ、これらの理由から産科に転職したそうです。

たしかに、産科は他の科と比べて「人の死に直面する機会」は少ないほうだと思います。ただ『産科のある総合病院』と『産科のクリニック』では違いがあるのです。

  1. 『産科のある総合病院』
  2. 『産科のクリニック』

『産科のある総合病院』

多くの科があるため、合併症のある妊婦・褥婦・新生児に対応できる = リスクの高い妊婦・褥婦・新生児が多く、治療を要する場合も多い

『産科のクリニック』

他の科がなく、合併症のある妊婦・褥婦に対応できない = リスクの少ない妊婦・褥婦・新生児が多い

(そのためリスクの高い状態があれば、早めに総合病院に紹介することが多い)

このような違いがあります。

この違いを知った上で、産科に対する『(赤ちゃんが好き、人死に直面するのが辛いなど)率直な思い』→『看護師としての関わり、やりがい』を考えると、具体的に自分の志望動機が見えてくると思います。

産科の看護師の志望動機=自分自身の身体への負担を減らす。

「えっ?こんな志望動機あるの?」と思った方も多いことでしょう。確かに、友人の話やネット内でもこのような志望動機は聞いたことがありません。この志望動機は特殊かもしれませんが、私にとってはとても重要な志望動機だったのです。

私のケース

みなさんは、看護師をしていて腰痛などを感じたことはないでしょうか。脳神経外科や整形外科などの科では、患者さんの体位変換や移乗介助など日常の看護で行われています。

患者さんが小柄な方であれば、そんなに力は要りませんが・・・成人男性や体格の良い方の場合、いくらボディメカニクスを活かしても、毎回となると看護師の身体への影響は大きいものです。

私は、スポーツをしていたことも影響して14歳には『椎間板ヘルニア』を発症しました。その後、看護師を目指し看護学校へ。腰痛がひどくて授業も受けられない時も多々ありました。

「このままじゃ、看護実習を乗り越えられない・・・!」と感じた私は、本格的な看護実習がはじまる前に手術をしました。しかし、脳は『痛み』を覚えていて、身体的・精神的に疲れがたまると腰痛が出現。

担当の先生の配慮(小柄の患者さんを担当にしてくれた)などもあり、どうにか看護実習は乗り越えられましたが、重いものを持てない・支えきれない状態でした。

「このままじゃ、自分の身体の負担も大きい。それ以上に、患者さんを危険な目にあわせてしまう・・・」と感じた私の最善の方法が『産科に行くこと』でした。

先ほどご紹介したように、私は元々産科に興味がありました。しかし、興味だけで看護は成り立ちません。一番は患者さんの命なのです。

産科(産科のクリニック)は、緊急時や帝王切開後の褥婦さんをストレッチャーやベッドへ移動させること以外は、ほとんど身体への負担はありません。新生児も3kg前後なので、沐浴時などもボディメカニクスを活かせば大丈夫です。

そして、現在。分娩時に妊婦さんの側に付き添い腰をマッサージしたりすると腰痛は少しありますが、実際に産科(産科のクリニック)の看護師を数年経験して、腰痛で悩むことが少なくなりました。

自分自身の身体のためにも、そして患者さんのためにも本当に良い選択だったと思っています。

今では、看護師の職業病とも言われるほどの『腰痛』。看護師であっても痛みを感じると、気持ちにも余裕がなくなりませんか?その余裕のなさを一番感じ取るのは患者さんではないでしょうか。

今『腰痛』で悩んでいる看護師のみなさん。自分自身の身体を守ることも大事なことです。その上で、産科の看護師として資格を活かすこともできるのです。

産科の看護師の志望動機=自分自身の出産を機に産科で働きたいと思った。

このような志望動機の方も多くいらっしゃいます。出産を経験していない看護師にも伝えられることはたくさんありますが、実際に出産を経験した看護師の伝える言葉にかなうものはありません。

私は出産を経験していないので、陣痛発来時、妊婦さんに「痛いですね。もう少しですよ。お子さんと一緒に頑張りましょう。」と一生懸命伝えても、自分自身が経験したことないのに説得力あるのだろうか・・・と不安になることがあります。しかし「私は看護師だからしっかり伝えないと、サポートしないと。」という気持ちで関わっています。

私から見た出産を経験した看護師は『妊婦・褥婦さんと共感ができ、妊婦・褥婦さんにとって頼りになる存在』です。産科の看護師の私からすると、とてもうらやましいことなのです。

育児をしながら産科の看護師をすることは、大変だと思います。しかし、看護師として女性として、自分自身の経験を生かし、新米ママたちをサポートできるのが産科です。

志望動機としても良いと思いますし、産科としても歓迎したい人材ですね。

産科の看護師の志望動機の例文はこちら!

脳神経外科病棟勤務の看護師の例文 (志望動機:元々産科希望であり、出産後も勤務したい)

『私は、脳神経外科病棟で4年間勤務してきました。当初から産科への配属を希望していましたが、希望は通らず脳神経外科病棟への配属となりました。

この脳神経外科病棟で看護師としての基本的なスキルを身に付け、緊急時の対応についても経験し学んできました。

しかし、産科への思いを忘れられず貴院を志望しました。産科は生命の誕生する場であり、その経過は2人の命を預かるため、看護者の関わりがとても重要だと感じております。

命の重みをしっかりと受け止め、産婦の気持ちに寄り添い、看護師として必要な対応ができるよう学び、努めてまいります。また、貴院は出産後も継続して働いておられる方も多く、看護従事者への体制も整っていると聞きました。今後、生活と両立させながら末長く勤めてまいりたいと思い、貴院を志望致しました。』

このように志望動機でしっかりと伝えたいのは、

  1. 産科への想い
  2. 産科について知っていること
  3. 今後、産科でどのように勤めたいのか

ということです。より具体性が出ると、より相手に伝わりやすいので良いですね。

まとめ

産科の志望動機についてご紹介しましたが、いかがでしたか。

人によって志望動機は異なります。しかし、共通して重要なのは『産科の現状を知ること』です。自分の考える産科のイメージだけで希望を持って入職し、現実とのギャップで辞めてしまう。これは、受け入れる産科にとって残念な状況です。受け入れる産科としては長く勤めてもらいたいものです。

そのため、「私は産科の現状を知っています」ということを感じてもらった上で具体的な志望動機を伝えると、より信頼できる印象を与えます。また、各産科の病院、クリニックによって特色があるので、その点についても事前に調べておくと良いでしょう。

今回ご紹介した志望動機に合う部分があれば、きっとあなたは産科の看護師に向いているのだと思います。しかし、個人で各病院やクリニックの情報を収集するには限界があります。

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また、志望動機も一緒に考えてくれたりと親身になってくれるので、あなたの心強い味方です。上手く活用して、看護師としてあなたらしく過ごせる場所を見つけましょう。

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執筆者情報

ナースの非常口編集部
ナースの非常口編集部
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