精神科 看護師のやりがいはゆとりある環境で治療・看護に主体的に参加できること
更新:2023/04/06
[精神科]精神科はちょっと閉鎖的でイメージが悪い、医療行為が少ないからスキルアップができない、このような意見はよく耳にしますね。
しかし、精神科での勤務に満足して、そこでキャリアを積み重ねている看護師もたくさんいます。なぜ精神科でやりがいを感じる事ができるんだろうと、疑問を持ってしまう人もいるかもしれませんね。
ここでは、実際に精神科の看護師がどのようなやりがいを感じながら仕事を続けていっているのかを、少し紹介していきたいと思います。
この記事の内容はこれ!
精神科 看護師のやりがいは看護師の言動がダイレクトに患者さんの症状に影響を及ぼすこと
精神科の看護師は、現場においての言動、立ち居振る舞い、表情など、自分達の全てのリアクションが患者さんの症状を左右する影響力を持っている、ということを念頭において仕事をしていかなければなりません。
精神科の患者さんはとても敏感で繊細です。看護師の存在そのものが、患者さんにとっての毒にも薬にもなりえます。看護師が主体的に関わり方を摸索して、患者さんとの間の空気を良いものにしていくことが大切なのです。
昨日はこういう風に関わって患者さんを少し興奮させてしまったので、今日はこの角度から話を進めてみよう。という風に、自分自身を柔軟に扱って、患者さんの変化を洞察していきます。
このように、精神科では看護師の患者さんへの関わりそのものが、治療的側面を持っています。治療における看護師の影響力がとても大きいと言えるでしょう。
看護師の存在そのものが、患者さんの症状を改善させる可能性を持っている。これは仕事をする上での大きなやりがいでになるでしょう。
精神科 看護師のやりがいは時間的制約が少なく、やりたい看護が実行に移せること
精神科看護業務の特徴として、患者さんと関わる時間がゆっくりと取れる、という事があげられますが、これは他ではあまり見られない大きな魅力です。
もちろん急性期病棟と慢性期病棟とでは状況は違ってきます。しかし、他の診療科と比較すれば、やはり時間の流れはゆっくりだと言えるでしょう。
受け持ちの患者さんとゆっくりと話し合いをする時間もあります。患者さんと一緒に散歩に出掛けたり、レクリエーションを楽しむ事もできます。仕事の事で悩みがあれば、先輩看護師や他の医療スタッフと話し合いを持つ時間もとれるでしょう。
業務に追われて勤務時間が終わるということがあまりありませんから、精神科にはあなたの理想としている看護を実践する余裕があります。
実際に私は、閉鎖病棟に入院中で、自宅の事が気になって落ちついていられない患者さんの為に、毎週1回、一緒に自宅に帰るための時間をもらっていました。患者さんは、そのことで不安が軽減したようでしたし、私自身も、自分が求める看護を実践させてもらえて、とても満足していました。
こんな風に、じっくりと患者さんと向き合った看護を実施していく事ができる現場は、他にはあまりないのではないでしょうか。
精神科 看護師のやりがいは患者さんの症状の回復をありありと感じることができること
精神科看護の難しさの一つに、疾患を眼で見て確認する事ができない、ということが挙げられます。採血データから病状を読み取ることはできませんし、レントゲンを撮って確認をすることもできません。
しかし、患者さんが回復された時、その変化には眼を見張る物があります。回復を目で見て確認し、実感することができるのです。
重い症状で苦しめられていた時とは全くの別人のように、表情、言動、服装やお化粧の仕方等、その人を形づくるもの全てが以前とは異なっているものです。
入院時には想像もできなかったような爽やかな姿で、患者さんが退院の日を迎える事ができた時には、精神科での仕事に大きな充実感とやりがいを感じます。
もちろん精神科には「退院」という言葉からはとても遠い所にいる患者さんがたくさんおられます。数十年病院生活を続けている人も珍しくありません。しかし、長く病気と闘っておられる方でも、回復の良い変化が現れる事もあります。
私の印象深い患者さんの中に、30年近く入院生活を続けておられて、外出も怖がって1人ではできなかった方がいました。しかしその患者さんは、看護師達の色々な働きかけによって、1人で買い物に行くことができるようになったんです。
30年も入院生活をしていたのですから、1人で外に出るのは、きっととても怖かっただろうと思います。しかし、1人で買い物に行くようになってから、その患者さんの表情や服装は、とても明るいものになりました。
このように患者さんの回復を目の当たりに実感することができた時、精神科の看護師は大きなやりがいを感じるのです。
まとめ
精神科での仕事のやりがいは、他の診療科では味わえない特徴的なものです。
主体的に自分の思う看護を実践したいと思っている方には、本当にお勧めできる仕事内容だと思います。
閉鎖的で暗いイメージを持っておられる方も、実際に精神科病院を訪問してみるとイメージは変わってくるかもしれません。
今は開放的な病棟作りに取り組んでおられる病院がたくさんありますし、随分と明るい雰囲気の病棟に、驚いてしまうこともあるくらいです。スタッフ構成も、わりと若い人が多く、イメージよりもずっと明るい現場だと思いますよ。
今の職場ではゆっくりと患者さんと関われないと考えておられる方、もっと主体的に仕事をこなしていきたいと思っている方、そんな方はぜひ精神科への転職を考えてみて下さい。
転職の際には、ぜひ転職サイトに登録して下さいね。精神科病院は、各病院によって看護の質の差が大きいと言えます。
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