新卒看護師と第二新卒の看護師が循環器内科に就職する時注意したい4つのポイント
更新:2023/04/19
[循環器内科]新卒や第二新卒で循環器内科を学んでみたい方は経験が無かったり、浅かったりなのに私なんかが就職しても大丈夫かな?と少し不安になりますよね。
ここでは新卒や第二新卒の方が循環器内科に就職したら起こりそうな場面を例えにあげながら、就職への心構えや注意点を考えてみたいと思います。
働いてみてから「こんなはずじゃなかった」と大きくギャップを感じる前に、イメージをつかんでおくことで就職したときの対策をあらかじめ考えてみましょう。
この記事の内容はこれ!
新卒看護師と第二新卒の看護師は循環器内科に就職できるの?
循環器内科のイメージは急変が多い、心電図が難しそう、スタッは経験豊富でみんな頭よさそう、要領よさそう、バリバリ仕事してて忙しそう。なんだか経験豊富なスペシャルな看護師が働いているようなイメージがありませんか?
循環器内科に興味があるけれど、新卒や第二新卒の自分がそんな職場に就職できるのだろうか?足手まといにならないだろうか?と躊躇してしまいますよね。
結論から言うと新卒であれ第二新卒であれ循環器内科に就職することはできます!
循環器内科を習得しておくと他の分野でも通用すると言われるくらい学ぶものが大きい分野ですので、新卒や第二新卒の時期に循環器内科での知識や看護を学んでおくとその先のスキルアップや転職の際有利に働くでしょう。
循環器内科では業務に慣れるまでは新卒や第二新卒の経験が無かったり、浅かったりの立場では大変ですが、辛さを乗り越えた先に「頑張ってよかった」と思えるような大きなやりがいを感じることができると思います。
新卒だから、第二新卒だからと思わずに、興味がある、学んでみたいと思ったら就職してみることに価値のある分野です。
では、循環器内科に就職する時にはどんな心構えを持っていたらよいのでしょうか?次の項目で見てみましょう。
新卒看護師が循環器内科に就職する時の心構えはこの三つ
- 勉強の多さをわかっておこう
- 学べるチャンスは積極的に参加しよう
- 新卒に大事な基礎を忘れないようにしよう
勉強の多さをわかっておこう
新卒看護師が循環器内科に就職するときの心構えはまず一つ目は「勉強の多さをわかっておこう」です。
循環器内科は勉強することが多いです。
心電図を始め、心臓の疾患だけでなく糖尿病や呼吸器疾患、脳血管疾患、腎臓病など心臓以外にも関連する領域があり幅広い知識が必要とされます。
循環器内科の特徴を知っておかないと、循環器内科に就職してから「こんなに勉強が大変とは知らなかった」ということになってしまいます。
「糖尿病も勉強しないといけないってことですか?」なんて発言すると「この子は循環器内科のことあまり何も知らずに就職したのかな?」なんて思われてしまいます。
就職前に頑張って勉強することはないのですが、VTやICD、IEなど心電図の波形の種類や循環器内科の疾患のことを略語で表すことも多いです。
前もって知らないと「なんのことだろう?」と説明についていけないので前もって知っておくと便利です。
心電図などの参考書の選び方がわからないから入職後に検討するというのもいいのですが、実際仕事が始まってしまうとじっくり選びに行く時間がないので参考書は前もって準備しておき、どんな疾患の患者さんがいるのか知りたいときにすぐ確認できるようにしておくのがいいでしょう。
新卒者は狭心症や心筋梗塞、カテーテル検査の患者さんから関わることが多いと思いますが、病院の規模によって取り扱う患者さんの疾患に偏りがある可能性があるので、もし可能であれば入職前に主にどのような疾患を先に看護するのか、何を勉強しておいたらいいのか聞いておくと、どんな患者さんがいるのかイメージが付き、心構えができると思います。
学べるチャンスは積極的に参加しよう
二つ目は「学べるチャンスは積極的に参加しよう」です。
循環器内科は他の診療科より急変が起きやすい分野です。命に直結する分野なので働いているときも緊張感が抜けないことも多く、忙しい時はスタッフもピリピリしていることもあります。
そういった場面に遭遇することを知っておかないといざ働いたときストレスを感じやすいです。
まだ一人前に仕事ができないのですから急変の時や先輩たちが忙しい時は新卒は役に立たないことが多く、「一体何をしたらいいのかな?」とナースステーションをウロウロすることがあります。
急変の時は確かに何もできないかもしれません。さらに緊迫した空気や患者さんの苦痛な姿に「こんなところで私が働くなんて無理!」と感じるかもしれませんが目をそらさないでください。
急変だからこそ見て学びたいという気持ちで、現場のリアルを感じてほしいのです。
何もできなくても先輩たちの動きや処置を見ているだけでも勉強になります。
循環器内科は急変が多いといってもそう毎日あるわけではないので急変の時はむしろ学ぶチャンスと思って積極的に参加してください。
働き始めたら突然患者さんの急変に遭遇することもあります。
もしもの時に冷静に対応できるようにするには知識や技術も大事ですが、場数を踏んで雰囲気に慣れておく必要もあるのです。
新卒に大事な基礎を忘れないようにしよう
三つ目は「新卒に大事な基礎を忘れないようにしよう」です。
教えている方はメモを取ってないと「この子はちゃんと聞いているのかな?あとでわからなくならないかな?」と心配になります。
説明されることに最初は頭に入ってくると思うのですが、次々と新しい事を説明されると忘れてしまい後で振り返ることができません。
新卒のうちは覚えることも多く、慣れるまでは必要物品や検査の場所、技術の手順など確認したいことがあるときにはメモが一番便利です。
メモは持ち歩ける自分専用の参考書になっていきますので新卒のうちは積極的にメモを取りましょう。
メモは「報告・連絡・相談」の時にも必要なことです。
新卒のうちでもナースコールの対応はしていきます。
むしろ新卒だからこそナースコールは積極的に出てねと言われるかもしれません。
患者さんの要望に対応できることは新卒のうちは少ないかもしれません。
だからこそ頼まれたことをメモに取り、それを先輩に報告・連絡・相談することが患者さんの「言ったのに対応してくれなかった」とう入院中のストレスを軽減していくのです。
基本的なことですがこれだけはちゃんとしておこうと!と心構えとして持っておいてください。
第二新卒の看護師が循環器内科に就職する時の心構えは?新卒と何が違うの?
第二新卒者は看護師として一度経験している分、新卒の看護師より教えられることが浅くなりがちになります。
第二新卒の看護師が循環器内科をすでに経験している場合、循環器内科以外からの就職で循環器内科は未経験の場合、就職する時はどういった心構えが必要でしょうか?
- 循環器内科以外から循環器内科に就職する場合の心構えは何?
- 循環器内科から循環器内科に就職する場合の心構えは?
循環器内科以外から循環器内科に就職する場合の心構えは何?
第二新卒の看護師が循環器内科以外から循環器内科に転職する場合の心構えは、基本的には未経験分野なので新卒の看護師と同じです。
勉強の多さや命に直接関わりのある疾患の重要さにギャップを感じ辛くなるかもしれません。
新卒と違うのは技術をある程度経験していることです。
循環器内科特有の技術や方法があるので注意が必要であることを心構えとして持っておきましょう。
例えば点滴をするにしても今までと同じではありません。
循環器内科では血圧を下げる作用の薬剤や、血管を拡張させる薬剤など一気に点滴しては急変に陥る種類が多いのです。
更に点滴の薬剤の種類だけでなく、薬剤の作用のない生理食塩水やブドウ糖液の補液と呼ばれる点滴であっても、短時間にたくさんの量が血管に入ることで血液循環量が増えます。
心臓の心拍出量も増えることにより心臓への負担が一気に増えるので心不全の患者さんや、心臓の機能が低下している患者さんにとっては点滴の量ですら命取りになるのです。
このような理由で循環器内科の患者さんに点滴する時は、輸液ポンプの器械で点滴することがほとんどです。
今までと同じ感覚で「点滴しといてね」と言われて「はいわかりました~」と輸液ポンプを使わずに点滴していたらどうでしょうか?
患者さんは短時間の間で急変してしまいます。
新卒では最初に教えてくれそうなことですが、第二新卒者の場合「考えたらわかることでしょ」とか「すでに知っていると思いました」と指導がおろそかになってしまうかもしれません。
他診療科からの転職の場合は技術としては経験があることでも、循環器内科の疾患の患者さんの場合はどんなことに注意して行っていいのかな?というアセスメントが大切になってきます。
循環器内科から循環器内科に就職する場合の心構えは?
循環器内科から循環器内科に転職した場合、少しでも循環器内科疾患の患者さんを経験していると、循環器内科は忙しい病棟ですので「即戦力になってくれそう」と期待をかけられる可能性は大きいので、少し覚悟しておいてください。(きっと言われることも多いかと思います。)
循環器内科を経験してるといっても独り立ちまで経験せずに転職した場合は、転職先でも自信がないことがたくさんあるでしょう。
プレッシャーを与えられるとせっかく転職して心機一転な気分なのになんだか気が重たいですよね。
かといって「できないんです。」と自信のなさをアピールし過ぎると「あの人は今まで何を学んできたんだろう」「第二新卒者だし前の病院で何があったのかな?」など余計な詮索をされがちになります。
以前の退職理由をこと細かく話す必要はありませんが、すること全てに「ちょっと不安で・・・」など新卒者気分でいると「新卒者じゃないのに・・」と思われる可能性もあります。
勿論自信のない技術を確認してもらうことは大事なことですので悪いことではありません。
でも新卒でない自分からも一歩踏み出しましょう。
就職する前に自分の経験したことをおさらいして自信のないことや学んでいないことをはっきりさせておくとよいでしょう。
指導する側は経験範囲を確認することができて理解度に応じた説明をしやすくなると思います。
転職の際には新卒時代の経験を参考に課題や目標を掲げておくと、やりがいにつながるだけでなく、目標達成できた時に「あの時の自分ができなかったことを克服できた!」と自信につながっていくと思います。
また、第二新卒者の転職の場合は、職場が変わっても経験者なので病棟の雰囲気にも仕事の流れにも順応することが早いでしょう。
もっと循環器内科を専門的に学びたいと思って転職した場合はやる気がみなぎっていて、1ケ月も経過したら仕事も慣れてきて楽しさを感じるころかもしれません。
しかし経験があるがゆえに落とし穴もあります。
今まで経験してきた看護や技術にはやり方の違いがあります。
同じカテーテル検査であっても病院によって様々なパターンがあるのです。
最初はこの病院ではどんなやり方なのかな?と慎重になってたと思いますが慣れてきたときこそ要注意です。
慣れてくると「前の病院ではこうやってたし、大丈夫」と思いがちになりますし、指導する方も「もう知っていると思いました」「大丈夫ですよね~?」と確認作業がお互い怠りがちになりミスにつながる可能性があります。
今まで経験してきたことであっても、転職先では初めて経験するという項目は必ず先輩にチェックしてもらってください。
全部を確認してもらうことはないかもしれませんが、口頭だけでも「転職してからこの技術をするのは初めてなのですがこのやり方でよかったですか?」と確認しておくと「第二新卒者だけどちゃんと任せられるな」と信用につながっていき、自分の自信にもつながっていくでしょう。
循環器内科の経験がある第二新卒の場合は、新卒の看護師よりも日勤で任される仕事のペースや夜勤に入る時期が早い場合があります。
だいたいどれくらいの時期に夜勤が入るのかを確認しておくと自分が学ぶべき勉強のペースがある程度把握できて、夜勤に対する心構えができると思います。
新卒看護師と第二新卒の看護師が循環器内科に就職する時のポイント3つ
新卒看護師や第二新卒の看護師が循環器内科に就職する場合の心構えはつかめたでしょうか?
では、実際に就職先を選ぶときには新卒者や第二新卒者はどんなことに注意したらよいのでしょうか?
- どれくらいの規模の循環器内科であるか。
- 教育制度、プリセプター制度を確認しよう。
- 職場環境や労働条件を確認しよう。
どれくらいの規模の循環器内科であるか。
循環器内科があればどこでも一緒じゃないの?というわけではないのです。
循環器内科病棟として確立されていない場合は循環器内科以外にも他の内科が混在しており、循環器内科として学ぶことが広く浅くになりがちです。
せっかく循環器内科を学びたいと思っていたのにそれではしっかりとした経験を積むことができませんよね?
最初から専門的に学べる所に就職していれば独り立ちへの道ももっと早かったかもしれません。
教育制度、プリセプター制度を確認しよう。
教育制度とは具体的に何を確認するかというと、ここでお伝えしたいのはプリセプターがいるかどうかです。プリセプター=毎日の指導者というわけではありません。
ここでいうプリセプターというのは指導してくれる存在だけでなく自分が働いているときの相談窓口ということです。
困った時に誰に相談したらいいのかわからない状態だとどうでしょう?
「私に言われても・・師長に聞いてみたら?」と言われますし、師長は師長で「それはあなたに近い若手の看護師とかさ、夜勤入るまでに何を優先的に学んでおくべきかとか、勉強の方法聞いてみたら?」といつまでたっても解決に至りません。
できたらプリセプター制度が整っている病院を選んでおくと、控美さんのように仕事に行き詰った時や精神的に辛くなった時に問題を一人で抱えこまないですむので安心です。
第二新卒の場合は「プリセプターつかなくても大丈夫だよね?」なんて言われる可能性があります。
面接の際には第二新卒であってもまだ経験の浅い看護師であることをしっかり伝えプリセプターを付けてもらえるようにしてください。
職場環境や労働条件を確認しよう。
循環器内科は学びたいと希望する人が多い反面、働く現場の厳しさに辞めていく人も多いのです。
循環器内科についていけないと去る人もいればその他の理由で去る人もいます。
- 職場環境
- 労働条件
職場環境
その他の理由は職場環境や労働条件です。
職場環境は忙しさを左右するスタッフの人数です。加えて患者さんの数にあります。
一人当たり担当する人数が多くなればなるほど忙しさが比例しますので、学ぶ環境としてはかなり荒れる可能性があります。
早く即戦力になってほしいと指導のペースも早くなりがちになりますので確認しておきましょう。
労働条件
夜勤の回数も同様です。
日勤の人数は多いのに夜勤は少なくて、まだ新卒や第二新卒で独身者の場合は独り立ち後気がついたら夜勤の回数がどっと増えた・・なんてことも。
夜勤は夜勤で学べることはありますが、やはり体調を整えながら循環器内科を学ぶためには夜勤は多すぎないのが理想です。
特に第二新卒者は夜勤に入る時期が新卒者より早い可能性があり、就職してから確認したら実はすぐ入ってもらうことになっていたり「聞いてない」とかなり焦る要因になります。
自分の経験の立場ではどれくらいの時期になるのか予め知っておくとよいでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
新卒であっても第二新卒者であっても循環器内科に就職することはできるのですが、それぞれの立場で就職後は問題を抱えることになっていましたね。
就職してからしかわからないこともあるのですが、できたら心構えとして事前に知っておきたいし、知っておくことで問題を避けられるなら就職選びはきちんとしておきたいですよね?
自分で情報を集めるのには経験も無かったり、浅かったりで、病院もどういうタイプのものがあるのかよくわからない!そんな人は転職コンサルタントにぜひ相談してみてください。
就職の際には新卒だけでは集めきれない情報で就職をサポートしますし、第二新卒としての転職の際にもあなたの経験をもとに新しい転職先へのお手伝いをしてくれますよ!
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