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新人看護師がうけるリアリティショックとは?その克服法や原因と対策は?

更新:2023/04/11

[新人看護師]

新人看護師の皆さんが働いてから受けるリアリティショック。

新人看護師のリアリティショック。

新卒で入職した皆さんが働いてから受けることになる最初の関門ですよね。

リアリティショックとは理想と現実のギャップを感じてしまい、精神的なショックを受けることです。

小さい頃から憧れていた看護師という仕事、看護を学ぶ学生時代にはキビキビ働く看護師を見て「こんな看護師になりたい」と思っていても実際に入職すると毎日の忙しさに「こんなんじゃなかった…」と思うことがあるでしょう。

リアリティショックは離職の原因となります。ここでは新人看護師が受けてしまうリアリティショックの克服法や原因と対策についてまとめていきます。

新人看護師がリアリティショックを受けるのは当たり前、その克服法とは?

新人看護師のリアリティショックの原因と対策をお話する前に新人看護師のあなたにお伝えしたいのが、リアリティショックを受けないのは不可能だということです。

学生時代に思っていた理想の看護師像と、実際の現場での新人看護師としてのあなたが完全に一致することはありません。そのため新人看護師はみな、リアリティショックを受けているのです。

 

しかしリアリティショックは離職の原因ともなってしまいます。

そのためリアリティショックを受けたとしてもそれを受け止めて、ポジティブに切り替えて克復していくことが大切です。

克服法1:楽しみを見つけること

新人看護師のリアリティショックに関しては離職の大きな原因の1つとなりますので、新人看護師を受け入れる職場では様々な対策が取られています。

また新人看護師のあなたがリアリティショックを克服できるよう先輩看護師を始めとするスタッフがフォローできる体制を整えているところが多くなっています。

しかし必ずしもそういった職場に入職できるかどうかは分かりません

そのため、新人看護師のあなたがリアリティショックを受けた時に自分で克服できるようにしておくことが必要なのです。

 

克服する…というのはすごく難しいことではありますが、1つ簡単な方法があります。

それは楽しみを持つことです。

例えば仕事の愚痴を言える同期や友人と遊ぶ・食事をするなどです。

「こんなギャップに悩んでいるんだ…」とあなたが話をした時に「私も同じギャップで悩んでるんだよ~」と話しが合えば、「自分だけが悩んでいるんじゃないんだ」と気持ちが前向きになりませんか?

そして看護師でない友人でももしかしたら就職した時などでリアリティショックを受けているかもしれません。

そうした話でもやはり自分だけが悩んでいるわけではない、と思えるので、リアリティショックの克服に繋がります。

克服法2:理想の看護師像はしばらく心にしまっておくこと

新人看護師の中には「こんな看護師になりたい」と思って働き始めた方も多いでしょう。

しかし実際の現場で「思ってたのと違う…」とリアリティショックを感じてしまいます。

確かに理想の看護師像を持つことは大切です。

その理想の看護師像に近づくべく、看護師としてのスキルを身に付けていくことはモチベーションを高めるためにも必要なことです。

 

しかし実際に働くと理想の看護師像とかけ離れていく自分に対してリアリティショックを受けてしまいます。

そのため、理想は理想、実際は実際と2つを離して考えておきましょう。

経験を積んでいくと看護師としても余裕を持つことができるようになるため、あなたの理想とする看護師に近づき克復することができます。

新人看護師の間は理想の看護師像は心にしまっておきましょう。

新人看護師のリアリティショックの原因は「思うように看護ができないというギャップ」

学生時代は1人の患者さんに対してじっくりと看護計画を立てて看護を行ってきました。

そのため患者さんとの時間も多く取ることができ、清拭などのケアも時間をかけて行うことができました。

しかし看護師として働き始めると1人の患者さんだけを対象にしません

複数の患者さんを受け持ち、並行して必要なケアを行っていきます。

 

そのため、患者さんとの時間を十分に取ることができないのです。

これは業務の順序など段取りがまだまだできない新人看護師の悩みでもあります。

学生時代のように「もっと患者さんの話を聞きたい」「時間をかけてケアをしたい」と思っていても他の業務にも慣れていないので時間がいくらあっても足りないのです。

この患者さんに対する思いのギャップもリアリティショックの原因となります。

対策法:学生時代から働く看護師の様子をしっかりと見てイメージしておく

新人看護師がリアリティショックを受けないようにするためには学生時代から実際の現場で働く看護師により近いイメージができるようにしていかなければなりません。

しかしこれは教える側の話になるので、新人看護師が行うのは無理です。

そのため新人看護師にできるリアリティショックへの対策を考えていく必要があります。

学生時代は慣れないケアをしながら記録や看護計画を並行して行っています。

そのため時間も身体も余裕がありません。

 

しかし看護師として働くようになったらもっと余裕はなくなります。

そのことを十分に理解しておくことはリアリティショックの対策になります。

「看護師になったらたくさんの患者さんを看護しなければならないんだ」ということを意識していると、実際に現場に出た時にギャップを感じることがありません。

新人看護師のリアリティショックの原因は「学生の時の学びと違うやり方に対するジレンマ」

新人看護師のリアリティショックの原因について、次に掘り下げてみましょう。

「清拭はこういう順序で行いましょう」

「点滴の時はこうやって行いましょう」

と学生時代にしっかりと根拠から手技まで学んできました。

しかし実際の現場に出た時に

「そうじゃないでしょ!」

「そんなにゆっくりやってると時間が無くなるよ!」

と言われてしまったらどう思いますか?

 

「え…だってこうやってやるって学生の時に習ったよ…」

と言いたい気持ちもあるのですが、先輩看護師に対して対抗してしまったら「先輩の言うことを聞かないダメなやつ」とレッテルを貼られてしまうかもしれません。

そう考えると先輩看護師に言われた通り「すみません」と答えるしかできませんよね。

でもその習ったのと違うという思いは消えずに、リアリティショックとして感じてしまうのです。

対策法:教科書の技術を応用しているのが現場の看護師だと考える

教科書に載っている看護技術は基本的な技術であり、根拠に基づいたものです。そのため必ず頭に入れておくべきことです。

しかし実際の現場に出ると、教科書通りの患者さんはいません

病気やけがの違い、状態の違いなどがあります。

そのため教科書通りに看護を進めることはできません。

そして先輩看護師は経験をもとにその基本的な看護技術を応用して看護を行っています。

これが分かると「何でできないの?そんなに時間をかけてたら時間が無くなるよ」という先輩看護師の気持ちが分かったような気がしませんか?

教科書通りに進める看護はほとんどないということをしっかりと認識しておくことがリアリティショックの対策になります。

新人看護師のリアリティショックの原因は先輩看護師の態度とフォローのなさ

新人看護師のリアリティショックの要因として、先輩看護師は大きな要素になります。

先輩看護師の態度が思ってたのと違う

新人看護師は病棟などに配属された後、しばらく先輩看護師と一緒に行動します。

入職してすぐは業務を覚えることに必死になるため、余裕がなくなります。

そうした時に先輩看護師から「何でできないの?」「学生の時にしたことあるでしょ?」ときつい言葉をかけられてしまったらすごく落ち込みますよね。

そして「先輩看護師ってこんなに厳しいんだ…一緒に働いていけるかな…」とさらに落ち込むことになります。

学生時代の実習では先輩看護師はそれほどつらく当たってきません。

中には「学生なんて嫌い!!」という看護師もいてやたらとつらく当たってくるケースもありますが…

そのため憧れの先輩看護師を見つけて「こんな看護師になりたい」と思うこともあります。

しかし学生時代とは大きく異なるのは社会人の看護師として業務をするということです。

そのため患者さんに対してミスがないようにしなければなりません

先輩看護師も厳しくなるのは当たり前なのですが、新人看護師にとってその厳しさが「先輩看護師ってもっと優しいと思ってた…」となり、リアリティショックを感じることになるのです。

先輩看護師のフォローがない

新人看護師は看護師としての経験がないという場合も、その病院の看護が初めてという場合もいろいろなケースがあります。そのような環境で看護師として働くのはとても不安が大きいですよね。

しかし先輩看護師に教えて欲しいことを聞いた時に「何で分からないの?」ときつく言われたらそれ以上聞くことができません。

そしてまた何か分からないことが出てきた時に確認しようと思っても「何でできないの?」と言われると思うと怖くて言えないですよね。

これもリアリティショックの1つです。

最初に会った時に「何でも分からないことを聞いてね」と先輩看護師に言われ安心して看護ができると思っても、実際は忙しい現場で質問しても教えてくれなかったということもあります。

そうなると「先輩看護師がそう言ったのに…」とリアリティショックを受けることになります。

対策法:これらは自分ではどうすることもできない

先輩看護師の態度が思ってたのと違ったり、フォローがないというリアリティショックに対しては、新人看護師のあなたがどうすることもできません。

もしプリセプターの先輩看護師の態度やフォローがないことがつらいのであれば師長やチームリーダーに相談することをおすすめします。

そしてプリセプターの先輩看護師でない看護師の態度やフォローがないことが気になるのであればまずはプリセプターの先輩看護師に相談しましょう。

そしてチームリーダーや師長にも相談するようにします。

新人看護師のリアリティショックの尺度は研究中

新人看護師が受けるリアリティショックの尺度は、様々な看護師や看護研究を行っている方たちが研究を進めています。

そのため、はっきりとした新人看護師のリアリティショックの尺度はまだありません。

リアリティショックの原因となることとして多くの研究で挙げられているのは「職場環境」「実際の看護」「自己成長」などです。

これらの因子の中でも細かく分類され、尺度として利用されています。

やはり新人看護師は必ずと言っていいほどリアリティショックを受けると言われていますので、今後尺度がメジャーになると新人看護師自身も新人看護師に関わるスタッフもリアリティショックを防ぐことができるようになると考えられます。

まとめ

ここまで新人看護師のリアリティショックの克復法や原因や対策についてまとめてきましたが、いかがでしたか?

新人看護師のあなたにとってリアリティショックは看護師を続けていけるかの悩みに繋がります。

もしリアリティショックが大きすぎて克復できない場合には転職することもおすすめです。

 

リアリティショックを軽減する(解決する)方法として転職サイトを活用することがおすすめです。

 

転職サイトではあなた担当の転職コンサルタントが、あなたの受けたリアリティショックについて確認し、そのショックがないような職場を見つけてくれます。

例えば「先輩看護師が教えてくれない」というギャップがあったのであれば教育体制がしっかりとしている職場を紹介する、という感じです。

また先輩看護師の態度で悩んでいる場合でも、優しい先輩看護師が多いと評判の職場を紹介してくれます。

実際に入職した方からも情報を得ていますので、よりリアリティショックを押さえることができます。

リアリティショックを受けて転職を考えている方、ぜひ転職サイトを活用してギャップの少ない職場で活躍をしてください。

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執筆者情報

ナースの非常口編集部
ナースの非常口編集部
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