産科で看護師が嬉しくなるのは、生命の誕生の場に携われること。
公開:2018/07/11
[産科]みなさんは、産科にどのようなイメージを持っていますか?
「赤ちゃんがいっぱいで、明るい場所」とイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。
はい、確かに基本的にはその通りだと思います。
では、なぜ「基本的に」なのかと言いますと、産科も大学病院などの規模の大きな(他の科も提携している病院)は、妊娠・出産の異常に対しても対応ができるので、病棟内や病室に医療器機が数多くあります。
そのため、中には治療を行いながら妊娠・産褥経過を診なければならない産婦さんもいたり、出生体重が未熟な新生児や、出生後治療が必要で、たくさんの医療器具につながれた新生児もいます。
このような産科は、常に人の生死に親密に関わるとても重要な場所です。
そのため、みなさんのイメージするような場所ではない場合もあります。
しかし、地方にあるような小さめの産科クリニックは、妊娠経過を見ていて、異常が起こりそうな状態の方々は早めに規模の大きな病院に紹介します。
何かが起こってからでは遅いですからね。
そのような対応を取っているクリニックが多いため、重症な産婦さんや新生児と関わることが少なく、みなさんがイメージするような「赤ちゃんがいっぱいで、明るい場所」と思っていただいても良いかと思います。(各産科クリニックによっても異なります)
また、産科は『生命の誕生の場』でもあり、他の科と比べて「治療が目的」ということが全てではないので、看護師として働いていて嬉しくなることが多いですね。それって看護師として働くにあたって、とても素敵なことではないでしょうか。
私は、産科の看護師として勤めていて嬉しくなることが多かったので「産科で勤務して良かったな~」と、今感じられるのだと思います。
今回、私の実体験を元に、産科の看護師をしていて「嬉しくなること」をご紹介したいと思います。
せっかく看護師として働くのであれば、みなさんにも「看護師をしていて良かったな」と思っていただきたいです。
もし、みなさんの理想とする「嬉しくなること」が産科にあると嬉しいですね。
「産科のリアルって、どんな感じなんだろう?」と楽しみながら見ていただけると嬉しいです。
この記事の内容はこれ!
産科で看護師が嬉しくなる先輩とは、多くの経験ができるよう、いろいろな場に誘い、指導してくれる人。
産科でも、多くの症例があり、病院・クリニックによっても症例が異なります。
そのため、新人はよく見かける症例を経験することができても、滅多にない症例を経験しないまま、いつの間にか後輩ができる・・・と言うことがあります。
そういう場合、後輩への指導が難しいですよね。
そのことを分かっていて、なおかつ後輩への思いが強い先輩は、滅多にない症例があった場合にすぐ後輩を呼んでくれます。
その先輩の優しさって、嬉しくなることですよね。
また、後輩が先輩を見習って頑張るのは当たり前。その頑張る姿をみて、頑張りや成長を認めてくれる先輩がいると、本当に嬉しくなります。
そんな先輩のような人間になって、後輩を指導していきたいですね。
産科で看護師が嬉しくなる後輩とは、見る・聞く・調べる・行動ができる人。
みなさんには、後輩がいますか?
入職して1年経てば、新人さんが入職して、ほとんどの人に後輩ができるのではないでしょうか。
さて、後輩ができたそんな時「この後輩は、挨拶や返事すらできない」と不満を抱いていませんか?
モヤモヤ、イライラする前に自分はどんな後輩だったのか、振り返ってみましょう。
先輩って怖い存在ではなかったでしょうか?自分は挨拶や返事ができていましたか?
人は、人のことは客観的に見ることができるので、できていないことまでよく見えてしまいます。しかし、自分のことって、なかなか客観的に見ることが難しいですよね。
きっと自分自身も、完璧な後輩ではなかったと思います。
だからこそ、後輩だった自分を忘れずに、後輩の気持ちのわかる先輩になりたいですね。
では、どんな後輩がいると嬉しくなるのか。産科の看護師であっても、その他の科の看護師であっても共通すると思います。
タイトルに挙げた『見る・聞く・調べる・行動する』ということは、いわば後輩が成長しようと頑張るのであれば当たり前のことです。
このことから、当たり前のことを当たり前にできる後輩がいると、先輩は嬉しくなるのです。
看護師をするにあたって、後輩や新人は先輩を嬉しくさせるためにいる存在ではありません。
何のために看護師をやっているのですか?自分自身が成長したいからですよね?
先輩はその手助けをしてくれる存在なのです。先輩にビビっているようじゃ、まだまだです。
「先輩が怖い~」という方は、頑張って勉強して看護師になった理由を思い出してみてください。辛く長い実習や勉強を乗り越えたあなたなら、まだまだ頑張れますよ!
また先輩の立場で、後輩に頭ごなしに言っても、それは『指導」ではなく『怒りをぶつけている』だけのことです。
先輩、後輩共に成長できるよう過ごしていきたいですね。
当たり前のことを当たり前にすることが、実は難しいことでもあるのだと思います。当たり前のことができた時、見守ってくれている先輩は嬉しくなるでしょうし、その先輩の喜ぶ姿を見て、後輩も嬉しくなることでしょう。そんな関係になれる看護師でいたいものですね。
産科で看護師が嬉しくなる医師とは、手技がテキパキ、正確!な人。
産科にいる医師は、お産後に陰部に裂傷が入った場合に縫合を行います。
もちろん、その他の診察や治療、そして助産師・看護師への指示も行います。
今回、私が嬉しくなる瞬間として挙げたいのが、この『陰部の縫合』についてなのです。
実は、この陰部の縫合の瞬間に「おぉ~」と思わず感動するような声を上げそうになるのは、産科看護師あるあるなのです。
お産の際に陰部に裂傷が入ってしまうのは、仕方がないことでもあります。
妊娠中に、陰部のケアをしっかりと行っていても、あれだけ大きな新生児が通るのですから「絶対に裂傷はない」とは言い切れないのです。
陰部に裂傷が入ってしまった場合、医師が縫合するのですが、ここで医師の技術が試されるのです。
ただ縫えば良いというわけではありません。
裂傷がひどい場合、元の状態が分からず、元の陰部の状態に戻すことがとても難しいのです。
ここで技術のない(経験の少ない)医師だと、見ているだけで痛そうな「ギュッ、ギュッ」と糸の食い込んだ陰部になってしまいます。
基本的に使用する糸は、時間が経てば溶ける糸を使用するので、そのような状態でも陰部はくっつきます。
しかし、ちょっと元の陰部とは異なる状態になることも。
では、ここで技術のある(経験の多い)医師の場合、テキパキと素早く薄い皮1枚同士をどんどん縫い合わせ、最後に糸を上に向かって「スッ」と引くと、「サササッ」と陰部の裂傷が元通りに!
この瞬間、手技の正確さ、美しさに「おぉ~」と言いたくなるのです。
これは産科の看護師内でも話題になる医師の手技で、みんな実は注目している手技なのです。このように手技がテキパキ、正確な医師の手技を見ていると、嬉しくなるのです。同じ女性としても、「自分がお産をする時は、こんな医師にしてほしい」と思いますね。
産科で看護師が嬉しくなる助産師とは、威張らず看護師を信頼し頼ってくれる人。
産科の助産師と看護師の間で、立場の違いを強調してくる助産師がいて、看護師を下に見てきます。
これは、産科でよくあることかもしれません。このような助産師を看護師が嫌うのは、言うまでもありません。
しかし、このような助産師ばかりではありません。本当に優しい天使のような助産師もいます。
一番助産師と看護師の仕事内容の差が出てくるのは、お産のときです。
助産行為を看護師はできません。しかし、援助はできます。
そのため、出産間近になるまで看護師が産婦さんに付き添うことも多くあります。
その際に、看護師を下に見ている助産師であれば「あなた、看護師だから分からないでしょう?私がするわ。」と、看護師のできる仕事であっても奪います。
同じスタッフとして、そんな言われかたをされると悲しくなりますよね。
しかし、優しい天使のような助産師は、「分娩の進行状態はどうかな?お下も診察をした方が良い時は教えてね。」と声をかけてくれます。
お下の診察(子宮口の開大度を診察)は、医師か助産師のみ行える行為です。
このように看護師のことを信頼し、頼ってくれて、なおかつ援助しようとしてくれる助産師と接していると、看護師は嬉しくなるのです。このような助産師がいるだけで、看護師は気持ち良く頑張れますよね。
産科で看護師が嬉しくなる産婦さんとは、新生児としっかり向き合うことのできる人。
産科の看護師は、初産・経産の違いによって産婦さんとの関わり方が異なります。
初産の産婦さんには、1から10までひとつひとつ丁寧に説明・指導していきます。
お産後、産科にいる期間は基本的に4日間ほど。(産褥5日目、退院が主です)その短い期間で、新生児の育児方法を習得してもらう必要があるのです。
経産の産婦さんは、育児の経験があるため説明・指導を行う、というよりも手技の確認をしていくことになります。
自己流の手技になっている産婦さんもいるので、看護師は産婦さんの手技の確認を行い、必要時正しい手技の説明を行うのです。
では、産科の看護師が嬉しくなる産婦さんについて、初産・経産に分けてご紹介します。
- 初産の産婦さんの場合
- 経産の産婦さんの場合
初産の産婦さんの場合
お産後、分からないことばかりであっても、看護師の説明・指導をしっかりと聞き、新生児と向き合い行動しようとする姿を見ると、看護師は嬉しくなります。
頑張って、子どもを育てよう、という気持ちが伝わってきて嬉しいですね。
また、看護師の説明・指導が反映されると、なお嬉しくなります。
経産の産婦さんの場合
経産の産婦さんの場合で、看護師の業務上嬉しくなることなのですが、「看護師さん、オムツ交換は私できるので大丈夫ですよ。コールが鳴っているみたいなので、行ってきて良いですよ。」と、新生児への対応を積極的に行ってくれる産婦さんがいます。
このような配慮は忙しい状況にある場合、看護師にとって嬉しいことです。
このように、初産・経産によって嬉しくなることがそれぞれあります。どちらにしても、産科の看護師が嬉しくなることは、産婦さんが新生児としっかりと向き合い、行動してくれることですね。
産科で看護師が嬉しくなる新生児とは、よく飲んで、よく出して(排泄して)、よく寝る子!
産科で働いていて、一番の癒しは新生児と関わることです。
人様の子どもなのですが、どんな新生児でも、どんなに泣いても、何をしていても可愛いと感じます。
そんな存在の新生児なのですが、「特にこんな新生児だと、看護師は嬉しくなる」ということについてご紹介します。
看護師は、一人の産婦さんと一人の新生児だけを対応するわけではありません。
他の新生児が泣いたり、対応が必要であればそちらに行きます。
そのため、手のかからない新生児は、看護師にとっても産婦さんにとってもありがたいのです。
具体的に状況を説明すると
お腹が空いて泣く→母乳、もしくはミルクを必要な量しっかりと飲む→排泄する→2~3時間くらい寝る
という新生児がいれば、産婦さんも新生児が寝ている時間を休めます。
このような手のかからない新生児がいると、看護師も別の看護を行うことができるので、嬉しくなるものです。
しかし、忘れないでいただきたいのは、どんな新生児でも可愛いということです。どんな新生児でも看護師は大好きですよ。
まとめ
さて、産科看護師のリアルはいかがでしたか?
みなさんが興味を持った産科の看護師の「嬉しくなること」はありましたか?
または、「産科の看護師になって、そんな気持ちを感じてみたい!」という方はいますか?
産科の看護師だからこそ感じられる素敵な気持ち。私もそんな産科だから大好きです。
みなさんが興味を持ってくれると嬉しいですね。
「産科で看護師として勤めてみたい!」、「産科に興味が出てきた!やってみたい!」と興味を持った方がいるのなら、良い産科を選ぶことがきっとあなたに『産科の看護師として嬉しくなること』を感じさせてくれるでしょう。
手技が素晴らしい医師や優しい天使のような助産師、新生児としっかり向き合うことのできる産婦さん、見る・聞く・調べる・行動ができる後輩、後輩の頑張る姿をみて、頑張りや成長を認めてくれる先輩・・・。
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執筆者情報
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