NICUで働くときの看護師のストレスって?どうやって乗り越えたらいいの?
公開:2017/11/13
[NICU]NICUは急性期の病棟なので、常に赤ちゃんの状態に合わせて治療が変わり、看護の方法も変わっていきます。また死を迎えることもあります。
仕事をするうえでストレスが全くない人はいません。しかしどんなことがストレスとなりうるのか、また受けたストレスをどう乗り越えていくかは人によって違います。
ここではNICUで受けうるストレスとその乗り越え方についてご紹介します。
NICUの独特の音がストレスになる!?
赤ちゃんの泣き声がストレスに
NICUに入院している患者さんは赤ちゃんしかいません。NICUの看護師はまず赤ちゃんが好きな人が前提になります。
赤ちゃんは看護師に何か訴えたいとき、自ら言葉で話してくれることはありません。赤ちゃんは泣くことで何かを訴えてきます。しかし看護師が赤ちゃんはなぜ泣いているのかをすぐに理解することはとても難しい事です。
なので赤ちゃんは泣き続けます。その泣き声がストレスになりえます。しかも受け持ち患者は一人ではありません。受け持ち患者が一斉に泣き出すこともあります。
NICUにいる赤ちゃんの多くはミルクの量はドクターから指示されています。なのでお腹が減って泣いてもあげることができません。
泣いている赤ちゃんに対して看護師ができることと言えば、おむつを替えてあげること、抱っこしてあげること、おもちゃで一緒に遊んであげることくらいです。
それをして赤ちゃんが泣きやめばいいですが、うまくいかない時も多々あります。
何をしても泣き止まない赤ちゃん、あぁ気づいたらもうすぐ休憩時間で引継ぎしなきゃいけないのに何も終わっていない、あ、あっちの赤ちゃんも泣きだした。もうみんな泣かないでよぉ~、となってしまうこともあります。
このような時は、何が第一優先なのか考え「他の赤ちゃんには申し訳ないけどちょっと待っていてもらおう」と諦めることも必要ですし、手の空いている看護師がいたらその看護師に手伝ってもらうように声をかけることも必要です。
何でも自分一人で完璧に仕事をすることは無理なんだと諦めることで心は軽くなるはずです。
医療機器のアラーム音がストレスに
NICUではたくさんの医療機器を使っています。人工呼吸器、心電図モニター、サチュレーションモニター、輸液ポンプにシリンジポンプなど、どの赤ちゃんも何かしらの医療機器で管理され命が守られています。
一方でたくさんの医療機器があるために、アラーム音が鳴ることも多いです。
アラーム音が鳴るということは赤ちゃんに何かしらの変化があったということです。なのですぐに対応しなければなりません。
赤ちゃんは繊細です。少しの変化でもアラーム音が鳴りますので、看護師は緊張し続けることを強いられます。
それがストレスになるのです。人によっては仕事が終わってもアラーム音の空耳がしたり、夢の中にも出てきたりと、プライベートにも影響が出ることがあるようです。
これに対しては個人差があるので、どんな方法で克服できるのかお話しするのが難しいです。
ハードなシフトがストレスに
一般病棟では日勤帯と夜勤帯では働いている看護師の数は違いますし、休日には日勤帯でも看護師の数が少なくなります。
NICUは一般病棟とは異なり常に3対1看護をしなければなりません。よって夜勤帯でも休日の日勤帯でも平日の日勤帯とほぼ同数の看護師が働かなければなりません。
夜勤に対するストレス
そのためNICUの看護師は夜勤の回数が1ヶ月に約10回と、一般病棟の看護師の約8回よりも多くなっています。
生活リズムが整わないことや夜間中心の生活になってしまうことが体に大きなストレスになってしまうことがあります。
夜勤は看護師を仕事とするうえで避けられないことではありますが、どうしても体に大きなストレスになってしまうときは師長さんなどに相談して勤務方法をあなたに合うように変えてもらうといいですね。
体調不良でも言い出しづらい時も?
先ほどもお話しした通り、NICUは3対1看護を守るために日勤帯も夜勤帯もほぼ同数の看護師が働いています。そのため1日を通して多くの看護師が働いていることになります。
そのため体調不良や急な冠婚葬祭の時に欠勤しようとしたら、3対1看護を守らなければならないために他の看護師のシフト調整が必要となってきます。
そうなってくるとお休みだった人が仕事に出てこなくてはならなくなったり、3交代では日勤帯をした後に深夜帯勤務をしなければいけない人が出たりして申し訳ない気分になり精神的にストレスになってしまうことがあります。
しかし、これはどの看護師にも起こりうることでお互い様です。次の出勤の時に一言お詫びと感謝の気持ちを伝えるようにすれば、ほかの看護師も気にしないはずです。
ご家族との関わりがストレスになることも
NICUでは赤ちゃんが入院しているのでご家族との関わりが必要不可欠です。
ご家族のお話を聞いたり、育児方法や必要な時には医療処置の方法を指導したりとNICUでの看護師とご家族の関わりは切っても切れないものです。
なのでNICUで働く看護師には、人と関わることが好きな人が向いていると思います。
しかし看護師とご家族とはいえ、人と人の関わり合いなのでどうしても相性が合う・合わないが出てきてしまいます。
病棟の平均在院日数が約30日なのに対し、NICUは2か月、3か月、入院が長い子だと1年以上入院することもあります。
なのでご家族と相性が合わないと、長い期間ご家族と関わりを持つことがストレスになることもあります。
このような時は他の看護師に対応の仕方や関わり方を相談したり、アドバイスをもらったりするのがいいですね。
またどうしても関わりを持つことが難しい時は、他の看護師に間に入ってもらうことも必要です。
赤ちゃんの死は心に大きなストレスになる
NICUは急性期の病棟ですが、一方で今後状態がよくならないと判断された赤ちゃんは看取り方針になることもあります。
そのような赤ちゃんとご家族に看護師として何ができるかはとても難しい問題であり、長く入院していた赤ちゃんが亡くなった時の悲しみは看護師とはいえ大きいです。
自分の中で赤ちゃんの死を消化しきれないときは、看護師同士でお話しするのもいいですし「デスカンファレンス」を病棟で開いて看護師として死に対する気持ちを話し合うことで乗り越えられると思います。
まとめ
いかがでしたか?NICUには騒音や夜勤の回数など物理的なストレスや、急な欠勤時や赤ちゃんの死など精神的なストレスといった、ほかの病棟とは違ったストレスがあります。
しかし赤ちゃんが好きでNICUで働きたいという強い希望を持っている方はきっとこれらのストレスを乗り越えて、赤ちゃんとご家族を支える素敵な看護師になれるでしょう。
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